自動車のペーパー車検なぜバレる?中古車業界の闇不正車検の仕組みと罰則とは?

自動車のペーパー車検なぜバレる?中古車業界の闇不正車検の仕組みと罰則とは? 車検

こんにちは。

滋賀県甲賀市にある有限会社カーテックウカイです。

日本では公道で走る車を所有している人は切ってもきれないのが車検です。

その車検ビジネスは、大手の参入もあり、指定自動車整備工場が不正車検を行ったとして警察に摘発されるケースが近年増えています。

2017年に国土交通省は、指定自動車整備事業者のペーパー車検などによる不正行為に関する通報窓口を設置して、ペーパー車検の取り締まりを強化している背景もありますが、なぜペーパー車検は後を絶たないのでしょうか?

そして、不正車検と言われるペーパー車検の仕組みとは、また罰則はどんなことがあるのでしょうか。

車検の歴史

車検の仕組みを知る前に、まずは、車検の歴史を知っておきましょう。

大正 8 年(19191 月、内務省は自動車の保安 の規定を含む規則「自動車取締令」(内務省令第 1 号)を制定しています。

以前は、各県ごとの自動車取締規則や自動車検査に関する取締規則が設けられていましたが、この「自動車取締令」により規則を全国統一 し、各府県警察が自動車事業とともに道路 交通を取り締まるようになった。

これが自動車検査の始まりでもあります。

昭和 8 年(19338 月、内務省は自動車取締令 を一部改正し、自動車の保安規定を強化するとと もに小型自動車の規格を長さ 2.80m、幅 1.20m、 高さ 1.80m4 サイクル車 750cc 以下、2 サイク ル車 500cc 以下、出力 4.5kW 以下、操縦者以外 の人員の乗車を認めるとする等、自動車を大きさ、 出力で区分する規格を制定した。

この規定は終戦 後、自動車取締令廃止まで続いた。

現在の車検制度は昭和 26 年(1951 年)に制定 された「道路運送車両法」を根拠とするもので、 同法は自動車そのものを「検査」とともに、「登録」 や「整備」といった主に技術面から「自動車を管 理」することで、安全で環境への負荷が少なく、 安心して所有し、使用できるものとするという考え方に基づいています。(出典:一般社団法人 日本自動車工業会)

車検は基本的には運輸支局の検査場で行われ、民間の整備工場、中古車販売店も車検の依頼があったユーザーのクルマの点検整備を行ったうえで運輸支局に持ち込んで車検を受けます。

しかし、各地の運輸支局から認定された認定工場に指定されている大型カー用品店の車検場や、自動車販売ディーラーは自社の整備工場で車検整備を行い、その場で完了させ保安基準適合標章を発行することができます。また、車体整備(板金)工場でも認証工場(国)の所も有ります。

車検がなぜ必要なのか?車検を行う理由

車検の歴史の中にもあったように、自動車が一般家庭にも普及し、国が定める基準に適合し、安全かつ、環境への負荷が少なく、 安心して所有し、使用できるものとするために車検を受ける必要があるのです。

その一方、車検時の費用には、点検・整備費用だけではなく、自動車重量税、自賠責保険料、検査手数料 などの法定費用が含まれていて税金徴収システムでもあるのではないかと思います。

なので、車検費用は高いように感じてしまいます。

車検制度をかいくぐるペーパー車検とは?

頻繁に摘発されるペーパー車検ですが、一体ペーパー車検とはどういったものなのでしょうか。

簡単にいってしまえば、通常の車検では取らない車に車検証を発行することです。

そして、このペーパー車検の恐ろしいところは、一切整備、点検をしないところにあります。

2017年に5人逮捕された事件では、4年半で一切整備、点検をしていない車が5000台に登り、今も走っていると言われています。

そして、この記事を書いている今もどこかでペーパー車検を行なっているところがあるのです。

ペーパー車検がなくならない理由

ペーパー(闇)車検の相場は通常の車検の倍以上と言われています。(15万から20万程度)

なぜ高額にも関わらずペーパー(闇)車検の依頼は後を絶たないのでしょうか?

その理由は、違法改造車をそのまま通したいという人が多いのですが、それ以外にも「ある事情」があるのです。

それは、「盗難車」や、「盗難車」をバラして複数のパーツを組み替えてできた車などが多いそうです。

整備や点検もなく、いわば車検証をお金で買うということです。

ペーパー車検がバレた時の罪は?

指定整備工場で働いている自動車検査員は、国土交通省から指定を受けたみなし公務員であり、相応の責任を負っていますので闇車検が発覚した場合は罪も重くなり、業務の停止命令又は指定の取り消しが行われます。

また、指定整備工場も罪に問われます。

発覚すれば虚偽有印公文書作成・同行使の疑いで逮捕・起訴されることになります

依頼者も罪になる。

過去の事例では、依頼者も贈賄にて書類送検されています。

これはみなし公務員に金品で便宜を測った贈賄ということになるのでしょうが、しっかり前科はつくことになります。

罪が重く捕まれば工場の存続も危ういのになぜペーパー車検を行うのか?

法定検査をしないことで時間短縮や費用削減につなげたり、不正改造車を受け入れたりして顧客を獲得している背景があります。

規制緩和が進み、大手やガソリンスタンドの参入により価格競争が起こっているからです。

町工場のような指定工場は、どこも資金繰りが苦しく、安い、早いという大手に対抗できずにこのような闇に手を染めてしまうところも少なくありません。

車検はあなたの未来の安全を保証する「予防整備」でもあります

不正に車検を通して、整備も点検もないまま車を乗るということは、安全を捨てているということに繋がります。

車検は、未来の事故を回避するための予防でもあるのです。

私たち、カーテックウカイは、お客様が安心、安全なカーライフを送れるように、信頼できる検査をしていきます。

車検は「あなたの未来を守るものでもある」という車検の意義をもう一度考えてみてほしいなと思います。

車検を検討している方はお気軽にご相談ください!

 

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